敬老の日は祖父母への感謝の気持ちを示す大切な日です。
ギフトをお考えの方は、のしの基本を知って正しい贈り物を準備しましょう。
贈り手がお孫さんであっても、親しき中にも礼儀として、のしをつけることで自分の孫がしっかりした子に育ったと感じていただけるでしょう。
ぜひ日ごろの成長とお世話になった感謝の気持ちを伝えましょう。
敬老の日 のしの基本
商品のラッピングの上からかける白い帯。
これを熨斗(のし)と呼ぶのが一般的です。
実はこの白い帯には「のし」と「かけ紙」という二つの呼び名があるのを知っていましたか?
のしとは、「熨斗鮑(のしあわび)」が描かれているものを指します。
「御礼」の右側にある飾りが熨斗鮑(のしあわび)です。
縁起が良いお祝いごとに使用するため、のしと言われるようになりました。
一方で弔事用はのしではなく、「かけ紙」と言われています。
熨斗鮑(のしあわび)がつかず、水引と表書きのみが、「かけ紙」と呼ばれています。
敬老の日の場合は、お祝いごとのため「のし」と呼ぶのが正しい名称です。
のしは必要?敬老の日の正しいマナー
一般的に敬老の日にのしはつけます。
しかし、おじいちゃん・おばあちゃんへの敬老の日なら、のしはなくても大丈夫です。
せっかくのお祝いですので、のしを付けることで大人になったよと孫の成長を感じる部分になるでしょう。
気持ちを伝える意味でものしは大切な役割を果たしてくれますよ。
のしの書き方
のしの書き方は、贈る相手や贈る品物によって異なります。
まず、祖父母など親しき親族へ贈るのか、お世話になった恩師へ贈るのかを考えてみましょう。
親しき相手であれば、カジュアルに。尊敬する相手なら正式に沿って。
難しいことはありませんので、自分らしさを伝える書き方が良いでしょう。
表書きの書き方
表書きの書き方は「祝 敬老の日」「敬寿」「祝健勝」「寿福」など敬老の日にちなんだ言葉や長寿を表す言葉がふさわしいです。
「祝 敬老の日」が一般的で一番わかりやすく、堅苦しくありません。
「いつもありがとう」はカジュアルで孫から贈るイメージが強いです。
「敬寿」「寿福」はそのまま敬老の日のお祝いのことを2文字に。こちらの表書きは、贈り手も年齢層が高くなってくると選ぶことが増えるのではないでしょうか。
「祝健勝」はあまり聞くことが少ないかもしれませんが、文語表現であり、時候の挨拶などで「ご健勝をお祈りします」といったビジネスシーンで使われることが多い言葉です。
それぞれにあった表書きを選んでみてくださいね。
名前の書き方
表書きを書いたら、誰からの贈り物なのか分かるように、贈り主の名前を書きます。
個人からの場合は、フルネームで記載します。
夫婦で贈る場合は、右側に夫のフルネームを記載し、その左隣に妻の下の名前を書きましょう。
敬老の日のしに関するマナー
のしは表書きや名前などの文字以外にもマナーがあります。それは水引の形と色です。
これらは弔事と混在しやすく、間違えると失礼になる場合がありますのでしっかり確認しておきましょう。
水引の選び方
水引とはのしの中央にあるリボンのような飾りのこと。
敬老の日には「蝶結び」を使用します。
「蝶結び」はひもを引っ張るとほどけることから、何度起きても良い出来事を意味します。
他にもお祝いの水引には、梅結びやあわび結びなどがあります。
「梅結び」は解けないことから、結婚祝いなどのお祝いで使われます。
「あわび結び」は、結び切りより広い範囲のお祝い用に用いられ、 仏事用はもちろん、結婚祝い用から、卒入学祝・七五三・出産祝まで用いられます。
上記2つもお祝いごとですが、敬老の日は何度も祝っても良いことから、「蝶結び」を選びましょう。
一方、「結びきり」は一度結んだらほどけない結び方で、「一度だけ」「繰り返さない」という意味があります。法事・法要では「結び切り」となるので気をつけましょう。
タイミングと贈り方
敬老の日の贈り物のタイミングと贈り方について考えましょう。
まず、贈るタイミングですが、敬老の日の前後2週間程度前が良いでしょう。お互いの都合によって多少ずれることは問題ありません。当日なら尚更、喜んでもらえることでしょう。
次に贈り方についてです。
手渡しする場合、心を込めて相手に届けることが大切です。当日訪問した際にすぐに渡すか、お祝いのお食事がすんだころ見計らって渡すとよいでしょう。
郵送する場合、できるだけ相手の在宅している日を確認しましょう。例えば、冷凍・冷蔵の食品は保存状態を大切にしないといけません。できるだけスムーズな受け取りができるように配慮しましょう。
また郵送だと直接顔を合わせることがないので、一言でもメッセージカードをつけると心温まる贈り物になります。どんなメッセージを贈るか悩む場合は、定型文でも問題ありません。
↓ぜひ参考にしてみてくださいね。
「内のし」「外のし」包装紙のどこにつけたらいいの?
のしをつける場所にも2種類あります。
日本の風習は、なんて細かくてややこしいのでしょう…。
簡単に説明すると、包装紙の内側にのし紙をかけるのが「内のし」、外側にかけるのが「外のし」です。
お祝い事など祝福を表に出したい場合は、外側に見せる、控えめな気持ちで行いたい場合は内側につけるという意味で分けられています。
つまり敬老の日の場合はお祝いなので、「外のし」が正解です。
何歳から贈っていいの?
結論から言うと、何歳から敬老の日と決める必要はありません。
敬老の日とは
・多年に渡り社会に尽くしてきた人々への感謝
・長寿で生きてきたことを敬愛する
上記についてお祝いする日なので、もし身近に感じる相手がいたら、ぜひ敬老の日にお祝いしてください。
おすすめの敬老の日ギフト
相手との世代が違うと当然趣向が違います。
高齢の方にはどのようなものが喜んでもらえるのでしょうか。
皆さんが贈る定番ギフトはこちらです。
和菓子・お花・和食器・グルメギフト・日用雑貨・タオル・タンブラー・マグカップ・健康グッズ・ドリンクギフト・安眠グッズ・洋菓子・生活家電・日用品・カタログギフトなど
人気が高いのは、季節のお花やフルーツなどの生花・生果です。季節感を感じてもらえる贈り物として喜ばれることが多いです。
お花は、プリザーブドフラワーといったお手入れ・水替え不要の枯れない花が人気です。
しおれる心配がないので遠方への郵送も可能。生花のようにみずみずしくおしゃれなギフトです。
また、健康食品やお茶などの健康に配慮したギフトも喜ばれるアイテムです。
高齢の方には健康を願う気持ちが込められていると感じてもらえるでしょう。
さらに、手作りのお菓子やケーキなどのお菓子類も喜ばれることが多いです。値段の高いものでなくても、想いがこもっていることが大切です。
季節感や心遣いを感じてもらえるような贈り物を選ぶと、さらに喜んでもらえることでしょう。
↓もっと詳しいギフトアイデアはこちら
避けるべきギフト
敬老の日に贈るギフトは、避けるべきものもあります。
・高価すぎるもの
・健康を害するもの
・好みに沿わないもの
上記についてひとつずつ解説します。
・高価な贈り物
贅沢な品物は、相手に負担を感じさせてしまうことがあります。特に贈り手がまだ若かったり、子育てで出費が多い時期などは気を使われてしまいます。
気持ちばかりの品物がちょうどいい感謝といえるでしょう。
・健康を害するもの
お酒やタバコなどは健康的には良くないものです。しかし、お酒は好きな人も多いですし、病気で制限がかかっていない場合は贈っても良いでしょう。
普段飲まない高級なお酒を一緒にお食事のときに乾杯するのも団らんの一つでいいですね。
・好みに沿わないもの
個人の好みに合わない香水や化粧品なども避けるべきギフトと言えるでしょう。特に香水は匂いがきついと気分が悪くなることもあります。
アロマやハンドクリームなど、オーガニックのものや顔以外に使える化粧品なら安心でしょう。
縁起の悪いアイテムは控える
最近ではあまり気にしませんが、お祝い事で共通するのが「死」を連想させるものや、「縁起が悪い」とされているものは避けるほうが無難でしょう。
香典返しなどでよく選ばれている緑茶や、別れを連想させるハンカチ、苦や死を連想させるクシ、長く寝るという意味を持つパジャマなどは縁起が悪いので避けましょう。
まとめ
敬老の日の贈り物には、のしの選び方やマナーが大切です。
祖父母への感謝の気持ちを込めながら、相手にふさわしいのしを選びましょう。
また、のしをつける際には包装のマナーや注意点も忘れずに。
素敵な敬老の日を迎えてくださいね。